開催趣旨

東京リベレーションマーチは、様々なマイノリティや被差別の属性の人々と連帯する社会を目指して開催します。

このマーチを企画した主催者の私たちは、LGBTQ当事者として、セックスワーカーとして何度も東京レインボープライドに参加し、フロートを出して参りました。

2023年4月22日および23日に東京レインボープライドは渋谷区で開催される予定ですが、インターセクショナリティ(様々な差別や社会的排除の交差性)や複合差別を意識した多岐にわたる反差別の主張を行うのは難しいと判断しました。

渋谷区で強制排除に遭っている野宿者の中にも性的少数者はいます。性的少数者やセックスワーカーは世界的にも家族に見捨てられたり、不安定な経済状況から家がない状況に置かれやすく、ホームレスの状況は決して遠い話ではありません。

また、神道政治連盟の冊子問題、そして、杉田水脈議員の過去の差別発言の問題など、政権与党の行動にも声を上げるべき状況ですが、これらも前段の理由から難しく、声をあげることで東京レインボープライドに迷惑をかける可能性まである状況です。

東京レインボープライドが長年かけて築き上げてくださったからこそ、1994年に日本ではじめてのプライドパレードが行われて以後、30年近くの時を経て日本全国でLGBTQ+のプライドを掲げるパレードが実施されるようになりました。

これらの長きにわたる活動の成果として、LGBTQ+と言う言葉が多くの場で使われるようになり、その人権についてもスピードは遅いものの徐々に語られるようになってきました。全国の自治体がパートナーシップの政策を導入し、また、何らかのSOGIEに関する差別撤廃の方策を打ち出すなど以前では考えられなかった状況をこのムーブメントが作り出したと言っても過言では無いと思います。

一方で日本は依然として人権後進国であり、ジェンダー平等の達成はほど遠く、入管問題などに見られる在日外国人への差別的な対応の放置、また、長い格差社会が生んだ貧困問題など、人権課題が山積している状況です。そして私たちはLGBTQ+の問題だけを見ているのではなく、それらが交差する場所にいる仲間たちが困難な状況にあることを見過ごせないと考えています。

2022年10月に渋谷区によって美竹公園でホームレスの状況下にある野宿者の排除が行われ、現在も神宮通公園で野宿者の意向を尊重しない暴力的な排除が続いています。

渋谷区は今年だけに限らず、以前から宮下公園を商業施設化する際にも野宿者を排除してきた歴史があります。

一方で渋谷区は国内でも最大級の人や施設が集まる街です。国内最大のLGBTQの祭典、東京レインボープライドの後援をし、パートナーシップにも取り組む等のダイバーシティを謳う地区でもあります。

今回「TOKYO Liberation March」を企画した私達にとっても、多くの人々とエンパワメントを分かち合える喜びの場であり、感謝とリスぺクトの気持ちがあります。

私たちは当事者同士で争っている場合ではなく、社会問題に対して正面から声を上げられる事こそが重要であると考え、相乗的に多様性を拡げる願いも込めて、プライドパレードが行われる前日の22日に、スポンサーの意向などに縛られない形で、色々な声を上げることを目的としたマーチを開催することにしました。

それが『TOKYO Liberation March』です。

こうしたパレードは海外でも行われており、スペインのクリティカル プライド、フランスのナイト プライド、ニューヨークのクィア リベレーション マーチなどがあり、これらは、過度に商業化されたプライドパレートへの問題提起の意味合いをこめてゲイシェイムと呼ばれるムーブメントとなっています。

人権活動を行う上でインターセクショナリティ(交差性)や複合差別の視点の重要さが語られるなか、日本においても、何かしらのしがらみや、商業的な思惑に邪魔されず可視化と主張を行うことが近年のLGBTQ+に関するムーブメントの中で必要ではないのか?と考え、その一つの答えが『TOKYO Liberation March』なのです。

東京レインボープライド開催で、街が虹色に染まる中、ファッションや、フェスティバル的なものでは無く、1970年にアメリカのGay Liberation Frontがストーンウォールの暴動を記念して、San Francisco、Los Angeles、Chicago、NEW YORKの4都市で始めた『Christopher st liberation day march』の意思を受け継ぐパレードを実施が今こそ必要であると私たちは強く思っています。

このパレードは東京レインボープライドに対抗するものではなく、あくまで自主的に行うデモ行進です。もし、この考えをご理解して頂き、一緒に渋谷の街に、差別や排除に抵抗する様々なマイノリティの強い声を届ける活動にご賛同いただける場合は、お問い合わせページからお送り頂けますようお願いします。

是非、私たちの声で渋谷の街を、そしてこの社会を変革させていきましょう!

東京リベレーションマーチ2023のチラシはこちら

【賛同団体一覧】(4月20日現在)
NoHate!武蔵野
NPO法人コミュニティ広場ゆいゆい
FT/MX
そらにじひめじ HIMEJI LIBERATION MARCH
ふぇみ・ゼミ
ゆる・ふぇみカフェ
プレカリアートユニオン
人にやさしいまちをつくる足立の会
手話フレンズ
中国女子連帯会
一般社団法人Nurse-Men
SWASH
TransgenderJapan
一般社団法人fair
NPO法人睡眠リズム障害患者会Rhythm and Sleep
虹色坂道〜岐阜中濃チーム
一般社団法人メノコモシモシ
狭山事件を知ってもらう会@茨木・高槻
LGBT差別に反対するデモ@延岡
セクマイ(LGBTAPXDQQs)🌈トピックス
いわてレインボーマーチ
岐阜/中濃東濃レインボーネット

https://tokyoliberationmarch.com/2023/04/19/solidarity/
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